ネイティブコーチのひとりごと

ネイティブコーチと仲間から言われるsmilecoachの考え方、コーチング的要素、日々の生活や研修講師・リーダーを楽しむ様子からのsmilecoach自身の気付きを毎日お伝えします。

経験を積むほど難しくなること

   

とあるリーダーAさんに部下Bとの関わり方について相談されて、現場の見えない私から言えるのは、どう聴こえ、どう見えているかをそのままを伝えするという事でした。
が、Aさんに伝え終わった後にこう仰りました。
A 「ちゃんと状況を把握してもらわないと。ああ、相談するんじゃなかった。結局、私が悪いみたいに聞こえるよ。」
私「なるほど、そう聴こえたのですね。言い方が悪かったのでしたらすみません。
  が、伺って良いですか。そう聴こえたのはどの点ですか。」
A 「だってさあ、Bに対する私の関わりについてばかりじゃない。」
私「確かにそうですね。私に見えるのはその部分で、Bさんの事をどう仰っていたかを反復したのですが・・・。」
A 「違うじゃない。Bさんを何とかしたいから相談しているのであって、私が思っている事を実現するためにどうするかの相談だよ。」
私「はい。では、Bさんを何とかするために、Aさんは何をされるのですか。」
A 「埒が明かないな。私がなんとかするんじゃなくて、Bを何とかしたいんだよ。Bが変わらなかったら意味がないんだよ。」
私「はい。Bさんはその事をご存知ですか。」
A 「何度も指導しているよ。さっき話しただろ!(少し声を荒らげて)」
私「そうですね。その指導の様子も詳しく伺ったので、私にはこう聴こえるという事をお伝えしただけなんです。相談に応える形にはなってないですが、私がBさんに接するわけではないので、Bさんに遠隔で伝える事もできないですし、聴こえたままを伝えたんです。」

 (Aさんはため息を何度もつきながら、かなりの沈黙・・・ 正直、私も結構辛い沈黙の時間でした。)

時間にして、長く感じたのですが、後から考えると3分~5分の沈黙でした。
Aさんが、話し始めました。
A 「あのさあ、私自体、精一杯関わってるのよ。これで部下を何人も育成してきたのよ。
  けど、Bだけは同じ育成方法じゃ上手くいかないから、smilecoachさんに聞いているわけよ。相談しているわけよ。」
私「はい。」
A 「なのにさあ、大変ですねとか言いながら、私に対しての批判に聴こえたんだよね。」
私「そう聞こえたならすみません。」
A 「いや。違う。最初はそう思ったけど、私は間違ってないから、Bを誰かなんとかしろよ。Bも気づけよって、ドンドンBに対してきつくなってたのは間違いない。誰かがなんとかしてくれるための答えや、何とかBに伝わる方法を教えてくれと思ってたけど、私しか伝えられないんだよなあ。結局、私なんだよなあ。」
私「はあ。」
A 「経験積むとさあ、成功パターンができてくるし、私は間違ってないって思うと、それを理解できない奴が駄目な奴にみえるんだよなあ。
  Bの事を大切に育てたいのに、自分の思い通りに育たないから苛立っているように聴こえるというのは、あなたの言う通りだね。でも、ホント育って欲しいんだよ。」
私「それだけ思ってもらえるBさんは幸せですね。」
A 「いやいや。幸せって思ってないからこうなってるんだろ。私がもう少し伝え方を変えないと、Bも萎縮する一方だよな。」
私「なるほどね。伝え方ですか。」
A 「そう!伝え方なんだよ。苛つくのは私の成功パターンに沿わないからだけど、あいつはどういう成功パターン持ってるんだろうなあ。聞いてみないと解らない。まあ、そんな成功パターンを持てるほど成功してないから、イメージないだろうなあ。(笑)だったら、そのイメージを伝えてやらないと、その場だけ叱られても、感情が伝わるだけで、内容は伝わってないのかもしれないなあ。確かに、smilecoachさんの言う通りかもしれないね。」
私「そうですかあ。」
A 「うん。ちょっとまだ、正直言われたモヤモヤした感情は残ったままだけど、もう少しやってみるよ。ありがと。」
私「いいえ。こちらこそ、モヤモヤさせちゃってすみませんでした。」

使命感に燃えてしまい、はっきり伝えすぎた事で、Aさんにとってはモヤモヤが残ってしまったようですが、数分の時間の後に、思考を切り替えられる辺りは本当に凄いなと感じました。
が、自分もそうでしたが、認められて役職をいただく度に、これでいいのだという自信や、成功パターンを手に入れてしまうと、それを知らないうちに部下にも押し付けようとしてしまうなと思いました。更に、自分を非難するように聞こえてくると、そのことに対して反応してしまうなと。

他のリーダーCさんに厳しく見える事を伝えた時にCさんが、「smilecoachさんは何でそんな風に言えるわけ?どんな気持ちで伝えているの?」と聞いていらっしゃいました。「色んな見方があるうちの一つの感じ取り方をお話しただけです。それが全てではないでしょうし、そう受け取られる事もあるんだという事を聴いてみてどうかなのかなと。」と伝えると、「部下の時には言われても素直にまず受け止めてから考えられたのに、経験を経ると、ついつい反論したくなったり、僕の正当性を主張することに必死になってしまうよね。」とおっしゃいました。

まさに、これがAさんにも起こり、私にも普段起こっている事なんだろうなと思います。
経験を積むことで得られるものもあれば、経験が邪魔して、できなくなることもあるんだなと、改めて感じた出来事でした。

Aさんが、Bさんを育成された姿をいつか拝見したいなと思っている私でした。私自身も、相手の事を素直に聞けなくなっていることってあるだろうなあ。

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