ネイティブコーチのひとりごと

ネイティブコーチと仲間から言われるsmilecoachの考え方、コーチング的要素、日々の生活や研修講師・リーダーを楽しむ様子からのsmilecoach自身の気付きを毎日お伝えします。

部下の気持ちが解らない時

   

自分をあげるわけではないけれど、上司に「smilecoachさんと一緒にしたら、部下が可哀想だよ」と言われた事が何度もありました。お陰で、当時の部下は「smilecoachさんのようにはなれません」「そんなに仕事できません」とシャッターを目の前で降ろされるような言葉を返された事も何度もあります。
でも、本当に当時の私は解らなかったんですよね。

多くの企業では、プレイヤーとして優秀な方が、上司に認められてチームを任される職に就くケースが多いとおもいます。すると、(敢えてすみませんが)出来ない部下の気持ちや能力が解らないのです。

「なんでこんな事に1日かかっちゃうわけ?普通2時間もあれば見直しも含めて終わるでしょ!」なんて、部下が帰ってから、上司に文句を言ったのが、初めて部下を持った時でした。部下のやったことを見直しをしてみると、ミスばかり。「なんで?」って言葉しか浮かばない。
ツンケンした様子で、次の日もその続きをしてもらうけれど、どうしてもやっと終わったんだという態度が出てしまう。今思っても、凄く嫌な上司でした。

でも、私もやり方を丁寧に教えてみたり、どうしたら検算がしやすいかを教えてみたり、お客様を蔑ろにしないためにどう振る舞うのかを何度も伝えてみる。けれど、それでも精一杯なので、どこかで無理がたたってミスが出てしまうのです。
「これだけしかやってもらってないのに、これすら出来ないの?」「やる気ないんじゃないの?」と心の中の私が部下に対してのネガティブな印象を上書きし続けている。

そんな時に、私の上司が「あのさあ。あなたには普通でも、それは異常な程の仕事量をしているんだよ。彼女が普通だと思って、もう少し彼女の良さも見てあげられないかなあ。」と我慢しきれず、発し始めました。
「私だって足りないと思っているのに、彼女が普通?あり得ないでしょ!」が最初の反応でした。
けれど、彼女は元々時間に追われて仕事をするのは性に合わないと、辞めていかれて、次の人が入っていらっしゃいました。その時に、辞めていった部下と同じ位の仕事量でかなりの時間を使われていたので、やっと上司の言うことがそうなのかも?と思い始めました。

それからは、自分の仕事のペースを割り引いて、彼女に仕事を依頼しました。すると、私自身もイライラしなくなりました。
そんな時にやっと彼女から、「こうしてみたいんですけど」と改善の提案が上がって来ました。
「いいね。凄くいいと思う!なんだ、早く言ってくれればいいのに。」と言った私に、彼女は「任された仕事も満足にできないのに、なかなか言えなくて・・・。やっと出来るようになったので、言ってみました。」と返事をしてくれたのでした。

きっと私が、減らしてあげているよというような態度をとっていたのでしょうね。本当に無意識は正直です。当時の私は、まだ20代後半。
自分自身が学ぶことや成長することに貪欲な頃なので、一段と周りが流されて仕事をしているように見えて、きっとイライラしていたんだろうなと思います。が、実は言わせないようにしていただけで、部下も「こうすればいいのにな」と思いながら、仕事をしていたんですよね。

その一言が、私を急に大人にしてくれたように思いました。プレイヤーとしての私は認めてもらえているけれど、チームリーダーとしての私は、なんと未熟なんだろうと。その時、未熟というキーワードから、高校でどれだけ頑張っても、教科書を学校に置いていっても優秀だった人たちに追いつけなくて悲しかった事を思い出しました。

部下はどんなにこの場に居場所がないと感じていた事だろう。私が入社当時に感じてきた思いを、部下にさせてしまっていたんだなあと。そうさせてしまったリーダーの私ってどんなに未熟なんだろうと。

仕事のできない人だと思っていた部下が、急に自分と重なり始め、私がわかろうとしてなかっただけなんだと気付かされました。それからが私のリーダーとしての「部下を知ろう」と本気で思えた原点だったように思います。

部下の気持ちが解らなければ、過去を遡ってみると、どこかには似たような体験があるんじゃないでしょうか。
そういう経験があるから、今頑張れているんじゃないでしょうか。違うのかもしれないけれど、そう考えてみると、接し方すら変える事ができました。できないと思っていた部下が、色んなアイデアを持っていて、私のやっていた頃よりも更に見やすく、やりやすく変えていってくれました。

彼女には、こんな「見やすくする」という能力があったのに、私の得意な「効率化」「単純化」を押し付けていたのかもなと思いました。それぞれの強みがあるのに・・・・。

気持ちを理解しようとしたら、やっと強みが見えて来ました。「出来ない部下」という烙印を押してしまうと、逆に見えなくなっていたものが増えて、弱点ばかりが目についてくるなと思いました。気持ちを理解しようとするって、相手を理解しようとする原点なんじゃないかと今は思います。

あなたは、相手の人の気持ちを理解しようとしていますか。

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