変化するのに年齢は関係ない

「もう定年近くなったら変わらないと思ったけど、そうでもないんだなあ」と、とある企業様のリーダーA部長がおっしゃいました。
A部長に何が起こったのでしょうか。

細かくは伝えられないのですが、A部長は、定年まであと数年の部下Bさんに対し、変わって欲しいけれど、ずっと「変わらない」と諦めてパフォーマンスの低さにも、Bさんのやる気の無さそうな態度にも見ないふりをしてきたそうです。

ところが、かなり私との関わりを続けていた中で、Bさんの他の部下への影響も考えて、自分がBさんに関わるしかないと思ったそうです。
そこで、A部長はBさんの態度が気になった時に、Bさんを呼んで話をしたそうです。今まではオブラートに包んで言っていたのですが、直接的に、「周りの若い人たちに対する影響を考えた事があるのか。もしも、やる気がないなら、せめて邪魔しないで欲しい。」とストレートに伝えたそうです。

Bさんは、A部長から見ると、今までは何も言われなかった事を言われてビックリしたように一瞬引いた様子があったそうです。
が、その後、A部長が思っていらした以上に、Bさんが周りの若い方に「手伝う事ないか」などと声をかけるようになって、変化をしたのだそうです。
A部長も嬉しくなって「やれば出来るじゃないですか」と伝えたそうです。

その話を嬉しそうにされながら、「もう定年近くなったら変わらないと思ったけど、そうでもないんだなあ」とおっしゃったのでした。
が、私から見ると、A部長もあと数年の予定だったので、Bさんと変わらない年齢で、今までと違う事に取り組まれたのですから、A部長にも言える言葉なんだろうなと思いました。

頷きながら聴いていると、A部長は「私もプライドがあるから、やってみようと思うのに時間もかかったし、結果がでないと報告もしないと思うけれど、今回のはやってみて良かったなあ。あんなに変わるんだったら、もっと早くやっておけば良かったよね。私もこの歳になって、学ばせてもらったよ。」と。

本当に、変化するのに年齢は関係ないんだなと改めて感じました。

定年が延長するなどの事が今後あるわけですから、その時に「もっと居て欲しい」と思ってもらえる人財になっていてもらえるようにA部長はBさんに関わり続けると宣言されていましたが、こうして宣言されることも初めての事でした。
A部長に関わり始めて2年位でしょうか。
その間に、こうした事を伺えたのは初めてです。すぐに行動が起きるかというと違うのかもしれないけれど、行動を変化させるのには年齢は関係がないですよね。そのことで、「拘り」が変わるから、結果として変わるのでしょうから。今回の事で、痛感した事でした。

A部長に次会う時には、またその変化を聴かせていただけたらなと思いました。

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