作業の効率化(2)3ナイ

私が今までに一番効率的だなあと思った言葉でした。ただ今まで知らなかっただけという事もありましたが、その研修後にすぐに職場改善に取り組み、今まで限界だと思っていた職場に変化が出ました。それが「3ない」

3ない(立たない・座らない・動かない)です。
これは今の状態から極力動かないで作業を行うことです。実は整理整頓とは相反する部分もあって、置く場所を決めることで移動距離が増す場合も出てくるのです。かと言って、置く場所を増やせば煩雑に見えて整理整頓がし辛くなったり、管理が行き届かなくなる。置き場はどうか。移動距離はどうか。立つ回数は?などいろんな場面を計算して効率を上げていく。計算好きの私にはたまらない楽しさでした。

しかし、一番効果が大きかったのは、実際にそこに働く人達に相談しながら、レイアウトを変更した事でした。
製造で部品段階での搬入は物が小さいけれど、完成品になれば大きくなります。ということは、完成品の搬出物の方が箱の容量は少なく箱数が多くなります。であれば、搬出口に向かって製品を流していく。搬入物をスムースに奥から移動距離が少なく物を置くにはどうしたらよいのかを考えながら、レイアウトを全く変えてしまったのです。他にもたち仕事の人が床のものを持ち上げる事がないようにしてみたり、座っている人が立たなくて良いようにしてみたり。このことによって生産している人達の速度が増すというよりは、ロスが減ったことによって、
作業効率がなんと17%もアップしたのでした。

知らないだけで損している事がこんなにあるんだあとみんなで感動を味わいました。みんなが知恵を出し合えば、こんなに職場が変えられるんだよという事を体験した後と言うのは、それぞれが知恵を出し合うようになり、その後も効率は徐々に上がっていったのでした。

トヨタ自動車さんが行っている「カイゼン」もこうした事の積み重ねなのだろうなと、そんなに甘くはないでしょうが想像しながら、お金をかけなくても出来る事だったらすぐにやろう!をモットーに「3ない」を意識してやっていると、上司も多少お金がかかることもやっていいよとなってきていました。ちょっとした社員の言葉を救い上げ、ちょっと変えてみる。前後での変化を探して伝える。一緒に喜ぶ。また改善してみたくなる。

「3ない」と共に学んだのは、人をやる気にさせるしくみでもありました。
特に大切なのは、ちゃんと改善後の成果が分かるようにすること(探すこと)と。一緒に喜ぶ事(感謝を伝える事)だと感じました。

作業の効率化は非常に単純かつ苦しいようにみえるけれど、そこから生まれた一体感も数知れずあります。
小さな積み重ねがお互いの信頼へと繋がってもいきました。

この効率化というのは、単に効率をあげるためのものではなく、お互いの関係性を良くするためのものでもあるように感じています。
他にもきっといろんな意味合いはあるでしょう。けれど会社側の意図とは別の大切な意図を持っているように私には感じました。社員目線の意図が・・・。

昨日今日と話してきました効率化ですが、知っていることなのかもしれませんが、私は「楽しんでやるもの」だと今でも思っています。
どんな業種であれ、ルーティンであればあるほど、手抜きではなく、効率化を繰り返していけたら、日々の仕事も変化が現れてくるんだろうなあ。

ちょっとあなたなりの仕事の楽しみ方を見つけてみませんか。
もしもあなたがリーダーなら、一人ひとりの仕事の楽しみ方を一緒にみつけてあげることを手伝いませんか。

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