顕著に現れる相手の反応

コミュニケーション、コミュニケーションと、私を始め多くの方々が使っている言葉だとは思いますが、本当にコミュニケーションって鏡のようだなと感じます。
本当に顕著に現れますよね。

言葉って恐ろしいなと思うのが、相手に対し、体調が悪くて声が低くなると、きっと相手は「今日の機嫌はどうかな?」と伺っているのでしょうね、声が低いだけで、相談に来なくなったり、「なんで怒っているの?」と聞かれるのです。
反対に、声がいつも通りか、高いと、「今日は機嫌がよさそうだ」と思うのか、クレーム報告が増えたり、相手までニコニコしていたりします。

けれど、私の娘は、この所家族が立て続けに体調を崩したものですから、「今日の体調はどうかな?」と耳を済ませているんですよね。すると、声が低いと、急に優しくなったり、「調子良くないの?」と声をかけるのです。反対に声がいつもどおり、或いは高いと、「体調良さそう」と思うのか、甘えてきます。

同じ声が低い高いというだけですが、関係性や、相手自身が私に対して持っている「問い」が違うだけで、全く違う反応になる事が解っていました。
とは、言っても、声の高低だけで反応が全く違ってくる事に変わりはなく、私の言葉以外で表現しているものが、相手の反応さえ変えてしまうのですよね。

ただ、「関係性」を変えるだけでも、相手の反応も「問い」さえも変わってしまうんだなという事を知りました。
友達で、今までは表面的に上手くやっているという感覚のある方だったのですが、その方がご病気を体験されて、その時になぜか気になってお見舞いなどにも伺いました。
表面的にっていうのは、私より年上の友達で、必ず接していなければならないような関係(仕事も住んでいる地域も別)でもなかったので、何か用事がない限り、こちらから連絡することのない人でした。けれど、ご病気というのが自分の家族と同じ病気だと知って、気になってしまったんですよね。

そのことでお見舞いに伺い、私の父が病気を克服した事などを話すと、友達は涙を浮かべて嬉しそうにしていました。
その後、友達は病気の治療に専念し、先日会うことができました。というよりも、連絡をくれたのであってきたのです。

すると、今までどこかでお互いに歳が違うという事を気にして話していたのですが、友達は穏やかな表情で話しかけてくれました。私も自然に「その後、大丈夫なの?」と私なりに初めてのタメ口。
友達なのに、ずっと丁寧語(私は敬語が多い)だったのです。それが、今回の病気の事をきっかけに、初めてお互いにタメ口を聞けたのです。

私の中では「助かって欲しい」という思い。彼女の中には「里江ちゃんのお陰で専念できた」という感謝。
お互いに年齢の事を気にする事以上の思いが芽生え、関係性が変化したように思います。
そして、彼女の表情が、私に自然と丁寧語ではない普段の会話をさせてくれたのです。

お互いに少し話した後に、そのことについても話をしました。
「今までだって、友達だったはずで、年齢なんか気にせずにって言っていたのに、どこかで気にしていたよね。何だかこれで本当の友達になれた気がする。病気に感謝だよね。まだ数年は克服って言い切れないけど、でも、私、里江ちゃんのお父さんみたく克服するよ。したら、二人で旅行行こうね。」
彼女が言ってた言葉です。すごく嬉しかったし、私も垣根を作ってしまっていたんだなと感じました。

言葉から、声から自然に伝わるものもあるけれど、関係性は自分の心が決めるとしたら、関係性をよくしたいという思いを持つことも、反応に変化をもたらすきっかけになるのでしょうね。

関係性からでも、言動からでも、変えられるものから変えていけば、相手の反応はすぐに変わる。関係が変われば、自分に対しての「問い」も変わって、また反応を変える事もできる。

友達とは長年、関係性を変えようとは思ってこなかったんだろうなあ。
何だか、反省も含め、今の友達との関係性の変化から学んだ事は、大切にしていこうと思います。これからもずっと。

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