思いだけではチームはまとまらない

とある団体のリーダーをさせていただいていますが、「よしっやろう!」と言ってから、何となく沈滞ムードでした。やっとそれを脱する事ができそうなので、話せる段階に来たかと思います。
他の誰かが同じような事にならないように。そして、私達自身がまた同じ事にならないように、ここに書きたいと思います。

きっかけは些細な事でした。「こんな事ができたらいいよね。こんな風に社会に貢献していけたらいいよね」という思いが一致して、軽い気持ちで「いいよ」と集まった仲間たちと共に、チームが結成されました。
一緒に働くわけでもなく、一緒の業種でもない仲間が、一つの思いの元に集まった(はずでした)。

最初に、いったい何のために、どこに向かって進んでいくのか。最初にその点を明確にして、スケジューリングを立て、協力者も得、月に一回の顔を合わせたミーティングをしていたのです。

しかし、半年を過ぎた頃に初めて行ったイベントは、それぞれ準備したはずなのに、まったく反応がなく、お互いが「何のためにやっているんだろうか」と自分達を見失う事になりました。
それどころか、チームが一体どこに進みたいのか、それぞれがどんな思いでここに参加しているのかさえ、誤解が生まれ始めていることに誰も気づかないまま、ただただやる気だけが失われていったのです。

それでもリーダーとサブリーダーは「何とかしよう」と奮いたとうと思うのですが、どうしたらいいのか解りません。
お互いに募る不信感と、やる気のなさ・・・。
協力者との交信も途絶え、このまま無くなってしまうのかと思った頃でした。事件が起きました。
動かない事への不満が募ったメンバーの爆発。

それを機に、再度奮い立つものを覚え、何とか最初から腹を割って話をしようとなりました。
最初の思いの確認。今の思いの確認。参加した時の思い。今への不満。
感情を抑えながらも、「成功させるためにどう進むのか」という話し合いがされました。

結果、解ったのは、一つです。「思いだけではチームはまとまらない」という事です。
目的もある、ゴールもある、思いもある。だったら十分じゃないか?そう思っていたけれど、いつも会えるメンバーじゃないから、それだけは足りないんです。

足りないものは何だったのか。

正直、まだ足りないと思うことが出てくるのかもしれません。けれども、仕事でもなく、ボランティア活動のようなプロジェクトですから、遠慮もありましたし、ボランティアだからこそ思いだけでも十分だと思っていたのです。けれど、違いました。

遠いゴールであれば、それまでのステップでのゴールは必要。しかも、その目的とゴールは何度となく確認していくこと。
そのステップゴールに対する「役割と責任」は必要だったのかもしれません。
誰が何をいつまでにどうする。ここまで明確であって行動になります。そうでないと、日々の仕事に忙殺されてしまいますし、日々を言い訳にしてしまいやすいのです。

また、その時までに何をするのかを「確認」するステップは必要だったのかもしれません。
今は、週一回のミーティングを行い、軌道修正を繰り返しながら、一人ひとりがそこにどう関わり、行動していくのかを見えるようにしています。

いくらボランティアと云えど、収支は外せません。
特に、収入をいかに作っていき、出資をいかに抑えていくのかも、「続ける」という観点では、企業の存続となんら変わりないのです。
私達の場合、貸し会議室代を安く抑えようという所から発想したのですが、それだと実は、収入面が考えづらかったのですが、収入から見込むと、最初のイベントのように持ち出しが多く発生してしまいます。

そのバランスを取りながら、収入と支出を「少し頑張れば到達できる範囲」に設定していくかも、自分達のモチベーションに繋がる事を感じました。

そして、最後に「自分達がここに関わる意味」もっと言えば「関わる事で得られるもの」を確認しあうことも忘れてはいけない気がします。そこに、お互いが声を掛け合える空間ができてくるように感じました。

企業の運営とは違う難しさは感じます。けれども、やっている事にお互いの価値を認識した今、またチームはまとまり、直近の7月と8月のイベントに向けて、歩みが始まりました。
始まった時から、続けていくステップを考えていくのは、企業に似ています。続けていくために、外してはいけない「それぞれのワクワク感」と「収支」「方向性の確認」。

思いだけでは、チームはまとめていけないという厳しさをリーダー、サブリーダーでの話し合いでつくづく感じました。
そして、最初の成功がないと、「次もやろう!」には繋がりません。最初をいかに成功させるのかも大切な鍵なんだろうと思います。
これからまだまだ前途多難でしょう。けれども、そのたびに本音をぶつかり合わせながら、前へ前へと進んでいきたいと考えています。

何となく同じような悩みを抱えている人達が居る気がして、私達の挫折と立ち直りのストーリーを書かせていただきました。次は成功のストーリーが報告できるようにメンバーと共に、特にサブリーダーと共に、綺麗事じゃない話もしながら、進めていきます。

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