単純なことほど難しい

タイトルの言葉は、セミナーに参加して下さった方のご意見でした。けれども、その言葉が私の心にずんと響きました。

経営者であり、多方面でリーダーをされている方のご感想でしたが、その感想の中身になったものが二つありました。自分に置き換えても、「そうだよね、今でも失敗の連続だもの」と思いました。

その二つとは、
1.いかにコミュニケーションが大切なのか
2.興味を持って相手をみること
でした。

コミュニケーションは大切だと解っていても、実際に時間を作ることが難しいとか、その時間にどんな意味があるのかと考えてしまうと、ついつい仕事や他の事の優先順位が高くて、後回しにしてしまう事が多いように感じます。
とは言え、コミュニケーションがとれている場を作ると、どんな良いことが起こってくるのかも体感をしているからこそ、「コミュニケーションをとる」という簡単そうにみえることが難しく感じてしまうのです。

結果として、時間を作ってコミュニケーションを取る人と、コミュニケーションを取らない人で差が出てきてしまうのですよね。

けれども、私の体験から言うと、ちょっと待って!です。
「コミュニケーションをとる = 時間をとる」というのは、本当なのでしょうか?
時間をとらずに、コミュニケーションを取る方法ってないのでしょうか。

馬鹿じゃない、と言われるかもしれません。けれども、本当に日々忙しかった自分が、ゆとりを持つと、別のやりたいことを優先させて、結局コミュニケーションに時間をかけようとなかなか考えられなかったのです。

その時に、どちらかを取るではなくて、どっちも取る。つまり、時間がなくても出来るコミュニケーションから始めようと思ったのです。
挨拶、目を合わせる。
単純だけど、時間をかけずできること。いつもしていたけれど、意識して、もうひとつのテーマである「相手を観る」つもりで挨拶をする、目を合わせるという事をすると、最初の頃は何も見えなかったのに、徐々に、変化が見えるようになってきて、声がかけられるようになっていったのです。

「あれ?元気ないんじゃないの?」
「いつもと声違うけど、大丈夫?」
「顔色違うね。大丈夫?」
「今日は元気だね。いい顔しているね」
などなど、さらっと一言がでるようになってくるのです。そうすると、相手も嬉しいのか、「実は・・・」なんて話してくれると、何となく仕事が今までよりも頼みやすくなったり、私の顔色を見て、気を遣ってくれたりと、お互いに気配りや仕事の関わりが増えてくるような気がしました。

なんだ、時間なんて要らないじゃん。
そう思えるようになったのは、半年を過ぎた頃の結果としての実感でした。

即効性を求められる仕事の中で、即効性の見えにくいコミュニケーションの効果を図るには、なかなか時間を取ることを優先する気になれなかった私。けれども、時間を取らずにできることから始めれば、効果を感じた時に、本気で優先させられるようになったことは記憶にあたらしいです。

無理しなくてもいい。けれども、やらないよりもやる方が何か変化があるとしたら、時間とらずにできる単純な事から始めてみませんか。
こうやっていいながら、自分が今の組織で、コミュニケーションを取ることを受動的に受け止めてしまっていた事に気づいてしまいました。積極的に関わっていくためにも、ちょっとその目的なども一度一緒に考えてみたいなと感じました。

あなたは、単純なことに対し、何か決めつけて、自分で難しくしちゃっている事ってありませんか。
単純な事であれば、単純に。
そんな気持ちで出来るようになったら、何か違う発見があるかもしれませんよね。私だけかしら・・・。

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