問いかけの視点

昨日(2011年7月29日)は、アクションラーニングを一日、某企業様で実施しました。その際にも改めて問いかけの質の大切さを感じました。

新任マネジャーの皆様が集まって、それぞれの課題について話しをされたのですが、同じ立場だからこそ、同じ目線で質問をすると、「考えたことのあることを他の人に聞かれているだけ」の状態になってしまっていました。
けれども、経営の立場や、部下の立場に人を置き換えるだけで、だとすると・・・という話になることもありました。
また、全員がそうなのか、一部なのかで、的を絞ることができるだけでも、その違いは何かという視点が増えたり、他の部署はどうなのかが見えたりします。
他にも、過去の成功が今なぜその状態なのか。前任者の時と何が違うのか。これからどうしていきたいのかなどと、時を動かすことで、成功体験を活かせないかという視点や、理想に近づく視点を得ていました。

自分で考えたことのあることなら、一人で充分だけれど、全員で考えていくという事は人の視点を活用して、色んな方向から考えてみることでもあると考えていますが、まさにその問いかけが出るか出ないかで、すっきり感が違っているようでした。
「新たな気付きはない」という時は、同じ視点から同じ事を考えて、「大変だね」で終わってしまう状態でした。つまり一緒に考えて、一緒に悩んでしまっている状態です。

でも、他の部署だからこそ「そもそも本気で変えたいのか?」など、素朴な疑問や、視点を変えた問いかけが、その人に結果的に気付きを与え、突破口を開かせていました。
寄り添って同じ視点から考えるだけでなく、違う人だからこそ、違う視点があるのだから、その人にとって自然に思ってもなかった切り口からの質問となったりします。

こうした会議だけでなく、私はだからこそ新しい部下の質問がすごく新鮮でした。
いっぱい質問して欲しいと思っていました。それによって、業務改革の発想が浮かんだり、課題が見つかったりしました。
分からないから聞く。
そのシンプルな質問が、結果的に本人の視点を広げることもあるのではないでしょうか。人が関わる意味はここにある気がします。

他人にもらう意見は有難いときと、余計なお世話の時があるのが現実だろうけれど、他人にもらう問いかけは、自分の思考の幅を広げたり、改めて考えるきっかけを作ってくれるプレゼントなのではないでしょうか。

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