違和感を口にする(コーチング)

コーチングでフィードバックをする時に、相手から感じる違和感をそのまま表現することがあります。けれども、それが相手にどんな影響を及ぼすのか、或いは何も及ぼさないのかは、聞き手次第になります。

とは言え、相手に伝わるように言わないと相手がどうしていいか困っちゃうんですよね。相手のために伝えたつもりが、ただ思いを吐き出しただけのように伝わってしまうこともあります。
かなり前のことですが「里江ちゃんは●●だよね」と言われた●●が、あまりにも漠然としすぎているけれど、そう見えちゃったのは何でなんだろう?と考えていたら、「私が感じたことを言っただけだから、素直にそう見えるんだね、と受け取ればいいのよ」と言われました。でも、自分としてはそうじゃないのに、そう見えるなら直したいし、無意識に私が表現しているのなら、内面を探りたいなって思ったこと自体を否定されてしまったのです。

えええっ、どうすればいいの?受け取るにも受け取れないよ。そう思って、どんな点でそう感じたのかを確認しました。けれども、「そう感じたんだから、それ以上のことはない」と怒られてしまいました。本人は冷静なつもりでも、私には怒りをぶつけられたその瞬間の状態と、●●も良い解釈ではなかったので、「そもそもこの人は私を嫌いなんだな」という事を感じ取りました。

相手に伝えたい事が伝わるように話すことは、伝え方やその時の伝える感情によっても変化してしまうので、相手も自分も冷静で居られる状態を作って話すことが大切だと感じました。

最近、この違和感を相手の人に伝えました。すごく頑張っている人で、いつも明るい人なのに、最近何となく様子が気になる。でもどうして気になるのか。目の動きが小刻みで、なんとなく緊張や不安などが伝わってくる感じがしました。そこで「最近、何となくいつもと目の動きが違うように感じるんだけど、どう?」と聞くと、本人は全く気付いていませんでした。そこで、「何となくいつもよりもキョロキョロしている感じがするんだけど」と伝えました。すると、ちょっと様子を思い浮かべているのか、考えていたその人が、「ああ、何となく最近、落ち着かなくてね」と話してくれました。理由を聴くと、どうやらご家族のご病気が気になって、集中力が無くなっているかもしれないとの事でした。

私も家族が病気だと気になる事は共感できるので、共感しながらずっと話しを聴いていました。そのうちに楽になったようで、目の動きも少し収まりました。状況が変わったわけではないので、職場の上司にも話しておくことにしたようです。本人は不安が表に出ているとは気遣ずにいたし、自分が家族の事でそれほどまでに動揺していることに、その場で初めて気付いたようでした。

そうなると周りの人が違和感を伝えてあげるという事って大切だという事が分かりますよね。私が思っていた「緊張や不安」ではなかったので、そこまで口にしなくて良かったなとも思いました。ありのままを口にする。その伝え方をどうするのかを考えて伝える。改めて、その大切さを感じました。

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