自分の価値観や考えを無視できない

先日、友人Aと話しをしていました。すると「Bさんが気に入らない」という話しを始めました。よくよく聴いてみると、どうやら視点が違うだけの話のような気がしました。

Bさんは、Aさんの上司で管理職でもあります。Aさんは成り立ての管理職で製造業の現場を統括しています。
Aさんは「人の配置が悪くて、効率が上がらない」とBさんに話したのですが、Bさんは「その中でどうしていくかは部下に任せたらいいことで、君が考えることは他にあるのではないか」と言う考えを伝えるだけで、何も話しを聴いてくれないそうです。Aさんはそれが嫌で嫌で仕方ないというのです。

私もそんな事を思っている時期があったなあと思うと、Aさんに共感は出来ました。けれども、どうも同じレベルで話しているように感じなかったのです。そこで聴いてみました。
すると、Aさんは「効率性を上げて、社員を少しでも早く帰らせてあげたい」という思いでした。Bさんはというと想像ではないのですがAさんの想像曰く「今のこの情勢の中、先を見て手を打つことが大切で、今のことは部下に任せておいてもいいんじゃないか」というリーダーとしての役割を考えたうえでのものだと考えられたそうです。

AさんもBさんも会社のことを考えているんだなあと感じたので、感じたままを伝えました。すると、Aさんは「なるほど!そうだよね。どっちも会社の事を考えているのに、対立すること自体変だよね。今も先も大切だけど、どっちかに偏っていただけなんだから、どっちも大切だと思えば、何か違う部分に目を向けて話した方が良さそうだなあ。」との事。違う部分ってどこなのかを聴いてみると「会社が大切にしている部分をもう一回話してみるよ」と笑顔になっていました。

改めて、Bさんへの感情はどうなったのか聴いてみたら、すっきりしただけでなく、二人の話が「価値観や考え方のずれにあった」という事に気付いたそうです。「ずれ」という言葉が私の中ではひっかかったから、聴いてみたんだけれど、Aさんの中ではすっきりしている事のようで、細かに話してくれました。だから、それ以上は私の言葉に対する捉え方の違いなのかもしれないなと思い、そのままにしました。

週末に聴いた話だったのですが、どうやら昨日までに話し合いをもてたようで、先ほど連絡がありました。

「ありがとう!Bさんとも話しが出来て、Bさんも私のことを分かってくれたよ。ちょっとだけ目的っていうか、目指している方向性っていうか、確認しなおして、もう一度話してみただけなんだけれど、全く違う話し合いができて、有意義だったよ。嫌いって相手のことを解ろうとしてなかっただけかもしれない。でもお互いに違う考え方があるから、こうしたいい話し合いになったんだと思うと、考えが違う人達が集まっているってすごく貴重なことなんだと思ったよ。」

と明るい声で聞かせてくれました。

違う話でも、「自分が絶対合っているのに。周りの人達は何なんだ?!」と思って、その場に居られなくなって自ら避けてしまった人が居ました。すごく優秀な方なので、自分の思いが絶対ではなく、相手がどういう発想でそこに行き着いたのかにも興味をしめして欲しかったなあ。表現方法も人によって違います。感情を全て表に出す人も居れば、周囲の様子を見ながら静かに言葉を発する人も居ます。自分の思いをストレートに伝えられる人も居れば、周囲の様子を伺ってから、更に吟味して言葉にする人も居ます。いろんな価値観や考え方、表現方法の人がいるからこそ、色んな発想や色んな表現方法が生まれてきます。それでいいんじゃないでしょうか。いや、それ「が」、いいんじゃないでしょうか。

自分の価値観や考えも大切にして欲しい。でもそれぞれの価値観や考えを大切にしあうためにも、自分だけでなく他の人の価値観や考えも許容できてこそ、周囲との繋がりが相乗効果を生むんじゃないかなあ。少なくとも私はそう考えています。たまに、相手を優先させるために、自分を押し付けてしまう人も居ます。それも一つの価値観なのかもしれないけれど、お互いの価値観を尊敬し合えるような関係作りをしたらいいことで、自分の考えや価値観を押さえ込むのは、他の人の新しい視点を発想する機会を奪ってしまうことにもなり兼ねない。自分を素直に表現できる場を少しでも持ちたいものですよね。

とは言っても、その場を作ることが大変だったりするんですけれどね~。

あなたは自分の価値観や考え方を大切にできていますか。

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